2024.7.5.Fri

食についてあれこれ。

 

 

10〜20代の頃私は健康オタクでした。特に食が基本であるので東洋医学、漢方や陰陽五行、マクロビオティック、アーユルヴェーダの文献を読み漁っていました。そして何でも実験したくなる性格なので自分の体を使ってとにかく実験していました。

 

無農薬の玄米菜食はかなり長く続けましたが、私の体に陽性の玄米は重過ぎる(消化に負担がかかって胃もたれしたり湿疹等が出る時がある)ので、発芽玄米を時々いただくようになりました。林檎やレーズンから自家製の天然酵母を育てて毎日全粒粉パンを焼いていた時期もあります。フルータリアン(果物やナッツのみ)も試しました。グルテンフリーは断続的に実践した結果、過剰に摂取しないようにすれば体調を維持できることが分かっています。

 

 

ヴィーガンから試行錯誤

 

この頃同時に、普段食べているお肉がどうやって市場に出ているのか調べたことがありました。現実のこととは思えずとてもショックを受け何日もうなされ、全くお肉を食べないようになりました。

 

よく考えていたことは「自分が用意できないものは口にしないようにしよう」ということ。

野菜は自分で種を植えて育てて収穫して調理できるけれど、例えば、豚を繁殖させて世話をして育て上げて屠殺して捌いて調理できるかというと、考えるまでもなく、絶対できないと思いました。自分には絶対できないけれど、誰かがやってくれて用意してくれたものをスーパーで購入して美味しい美味しいと食べていることに違和感がありました。

 

そうしてヴィーガン(肉・魚など動物性のものは一切摂らない。革製品も持たない。動物実験している商品は使わない)になりました。まわりから心配されるほどストイックに続けました。

ですが数年経つと持久力が落ち生理が止まってしまいました。そこで完全なヴィーガンではなくベジタリアン、そしてラクトオボベジタリアン(肉・魚は食べないが卵と乳製品は食べる)に移行していきました。人との付き合いもあり、今は時々動物性のものも有り難くいただくような食生活になっています。いろいろな葛藤はありますが、命をいただいているという事実に思いを馳せ感謝する習慣は根付いています。

 


 

年齢を重ねていくにつれ、またラクトオボベジタリアンに戻していく予定です。その頃が一番心身の状態が良かったからです。ヨガをするにもこの時期が最適でした。

アヒムサ(非暴力)の観点からも私の性格に合っています。この状態は、スシュムナー(身体の中心を通る気道)を実感できたことを覚えています。スシュムナーにグランティ(結節)のような滞りがあるとプラーナは流れないのですが、私の場合肉食は肉体的にも精神的にもグランティを作り出すのかもしれないと勉強になりました。

 

ヨーガ・スートラでも【自分のすべきことを実践する為の必要なエネルギーを得られるのがいい食べ物。すべきことが実践できないならそれは悪い食べ物】とされています。つまり、この食事法をしていれば正解!というものはなく、最適な食事法は人それぞれであるということです。

 

ちなみに具体的なヨガ的食事法としては、胃の中は食べ物50%、水分25%、空間25%が良いとされています。腹8分目でなく腹5分目。そうでないと消化に時間がかかり過ぎ、ヨガの練習に支障が出るからですが、これはなかなか難しい…。

 

 

 

消化力を高めるオートファジー

 

アーユルヴェーダが大切にしていることは消化力(アグニ)。

この火を絶やさないよう体を整えることを大前提として、30〜40代はどういう心の状態で、いつ誰と食事をするかということに気を遣ってきました。

 

ジャンクフードや古くなったものを食べても、それを毒にしない体と心に整えています。消化力を高める為に気をつけていることは、お腹が空いてから食べること。これはなかなか難しいことに思われるかもしれませんが、朝食を抜くとちょうど良かったりします。オートファジーですね。※オートファジー…16時間何も食べないことで細胞が自分自身を食べて生まれ変われる仕組み。

 

そして「美味しい!ありがとう!」という精神的に満たされること、感謝の気持ちを忘れずにいることで、心と体にいい作用が起こると思っています。

 

 

 

おまじない料理法

 

ここからはおまじない的なお話。

⚫︎例えばスープなどをかき混ぜる時、様子を伺いつつ、右まわり/左まわりを調整しています。うまく説明できませんが…スープがしてほしい具合にしてあげるというか…陰陽五行説で中庸の大切さを知ってから何となく自分のこだわりとして癖付いています。

 

⚫︎お米は片手で研ぐのではなく、身体の中心で両手でお米を包み込み、祈るようにして洗います。お米はとても大切なものなのに片手で扱うことに違和感があり、感謝の気持ちからこのようになって10年以上習慣になっています。心なしか美味しくなる気もします。

 

⚫︎まな板に置いた野菜の形や色の可愛らしさ、美しさを愛でること、感謝することも大切にしています。声に出して「可愛いね」「ありがとう」と言うこともあります。そして食べてくれる人のことを考えて、気持ち(というかもはや念)を込めて調理することも大切にしています。

 

⚫︎IHの物件に住んでいた時もありますが、調理にはIHではなく火を使うこともこだわりです。火を操って微妙な火加減で調理したいし単純に火の方が確実に美味しくなるからです。込められたエネルギーも全く違うと感じます。同じ理由で出来るだけレンジで調理するものは避けます。(お菓子作りや温め直す時など有り難く使いますしなるべく避ける程度です)

 

他、できるだけ縁起のいい奇数で取り分けるなど細かい ”何となく” なこだわりもたくさんあります。体も心も資本なので食生活でできることは毎日実験的に試しています。