Morning Routine
表面的な健康ではなく、根本的に元気に過ごすための、インドの伝統医学【アーユルヴェーダ】がおすすめする朝の生活習慣をご紹介します。
1 起床
ヴァータの時間(日の出頃)に起きるのが理想です。
しかし現代社会ではなかなか難しいので、自分のライフスタイルに合わせて出来るだけ毎日同じ時間に起きるようにします。
2 排泄
ドーシャバランスが整っていると、起床後すぐに排泄したくなります。
したくなくてもとりあえずトイレに行くということを習慣にしましょう。
3 3点マッサージ
頭、耳、足裏の3点をマッサージすると、血液の循環が良くなり、新陳代謝が促進されます。また、脳が活性化され、内臓も刺激されて体がすっきり目覚めます。
マッサージには太白胡麻油をキュアリングして使うことを推奨しますが、オリーブオイルやグレープシードオイル等お好みのオイルでも。※キュアリング…オイルを100℃に熱し、自然に冷ましたもの
頭…頭頂部に大さじ1/2杯程度のオイルを垂らし擦り込み、頭全体をマッサージ
耳…指にオイルを取り、耳全体をマッサージ
足裏…足裏に小さじ1杯程度のオイルを垂らし、擦り込むようにマッサージ
4 熱いシャワー
熱めのシャワーを浴びて発汗を促し、全身を目覚めさせます。アーユルヴェーダでは夜より朝の洗髪が勧められています。マッサージ時のオイルをシャンプーで洗い流しても良いです。
5 舌の掃除
眠っている間に体内の老廃物やアーマ(未消化物・毒素)が舌に溜まります。これを取り除かないまま飲食をするとまた体内に取り込んでしまうことになります。
朝の舌の掃除は健康維持、口臭予防にもなります。市販の【タングスクレーパー】かスプーンを舌掃除専用にしたものを用意し、舌の奥から手前に優しくこそぎます。歯ブラシは舌を痛めるので避けてください。
6 お白湯を飲む
【お白湯の作り方】
1. やかん(できれば鉄瓶)に水を入れ、火にかける
2. 蓋を外す又はずらして、10~15分ほど火にかけて沸騰させる
3. 火を止め、少し冷ます
※ 鉄瓶でお白湯を作るとより美味しくまろやかになり、鉄分も補給できます。
火にかけ、蓋を開けて沸騰させることで空気の流れを作り、水・火・風のエネルギーの調和から生まれたお白湯が本当のお白湯。
更に、土の属性があるミネラルウォーターを使ったり、鉄瓶や土瓶を使うことで土のエネルギーも得られます。
厳密に言うとIHや電気ケトルで作ったお白湯はエネルギーが低いとされていますが、完璧にこなさなくともしないよりは絶対にいいので、大らかな考え方で実践、継続することが大切です。
お白湯は、体温より少し高い50℃程度に冷ましてからいただきます。
コツとしては、ごくごく飲むのではなく、すするようにちびちび飲むこと。デトックス効果が上がります。
朝一杯のお白湯は、胃腸が温まり活性化し、体内に溜まっていたアーマ(未消化物・毒素)の消化を促すデトックス効果があります。また、新陳代謝が高まり体内の巡りが良くなります。美肌効果、ダイエット効果があり、病気の予防にもなります。
7 ヨガ & 瞑想
太陽礼拝で心身が繋がり整った状態に。
次に、楽に座って瞑想をします。意識を内側に向けていくと今日の予定やしなければいけないことなど様々な感情が湧き起こりますが、抗わずに、そのまま川に流すように、風に吹かれるように、静観します。そのうち流れるものがなくなっていき、無の状態になります。
うまくいかなくても大丈夫。内側に意識を向ける時間が大切なのです。
朝のヨガと瞑想は、ストレスを軽減し、ドーシャを整える作用があります。
8 朝食
無理して食べなくても良いですが、食べたいときは穀物や野菜などバランスの良い食事を取ります。年齢、体調、運動量などでも変わりますので、その時の状態に合わせてください。
参考までに、3つのドーシャの朝食のポイントはこちら。
【ヴァータ】
ヴァータ体質の人が朝食を抜くと午前中にエネルギー切れを起こしやすくなるので、3つのドーシャの中で一番しっかり朝食をとった方が良いタイプです。あたたかいもの、そしてオイルやバターを使った食事でエネルギーを蓄えてください。甘味・酸味・塩味のあるものがおすすめ。
【ピッタ】
塩分やスパイスなど刺激物は控えめに、軽めの朝食がおすすめです。シリアルが一番合っているタイプです。果物をいただく場合は、柑橘系など酸味があるものではなく、バナナのような甘味のあるものにしましょう。甘味・苦味・渋味があるものがおすすめ。
【カパ】
食べ過ぎると体が重くなり眠くなるので、お腹が空いてなければ食べなくても大丈夫。飲み物だけでもいいタイプです。乳製品はできるだけ避け、辛味・苦味・渋味があるものがおすすめ。
アーユルヴェーダ的生活習慣は、こうした朝の過ごした方がポイントです。
何から取り掛かればいいのか分からない場合は、5.舌の掃除 6.お白湯から始めてみてください。全てを完璧にこなさなくても、できることから取り入れるその心掛けだけで確実に心身は変わります。
少しでも快適に元気に過ごせますように。