幽体離脱(タイムリープ編)
私は若い頃、望んでもないのに何度も幽体離脱をしてしまう体質でした。
大抵はその辺りを飛んでみたり遊んでいただけですが、一度宇宙に行っていろんなシステムを見てきた経験があります。
ご興味ある方はこちらの記事をご覧ください。
この体験は私の人生観を大きく変えましたし、ヨガや哲学を学ぶうえでも支えのようになっています。
さて今回は、もう一つ印象的だった体験を記事にしてみたいと思います。
これは私が20代前半だった頃、実家でのお話です。
またいつものように幽体離脱してしまったので、ふんふ〜んと鼻歌まじりに自分の部屋を出ました。(冗談ですがまぁ実際慣れたものです…)
今日は兄の部屋の方へ行ってみようと思い廊下を進みました。(ちなみに移動は「歩く」のではなくて「泳ぐ」と「飛ぶ」が混ざったような感じです。)
兄の部屋のドアは少し開いていて中から光が漏れていました。入ろうかと思ったけれど、何となくやめた方がいい気がしてやめました。次に階段を降りようかと思ったけれど、途中でやめました。
この日は何故か、いつもと違う不思議な感覚だったからです。
そして遊ぶのはやめて大人しく自分の部屋へ戻ったのですが、ドアに立つ自分から見て、部屋の様子に違和感がありました。たったいま出てきたはずの自分の部屋ではなかったのです。
言うなれば「私じゃないもうひとりの私の部屋」だとその時は思いました。
というのは、
⚫︎自分好みではない、知らない雑貨が置いてある
⚫︎扇風機などの物の置き方が何というか雑(私ならここにこう置かない、という感じ)
⚫︎何よりも、あるはずの窓がひとつない
「この部屋の住人は私より性格が大らか」なんだろうなとも思いました。
とにかくここは自分の部屋ではないことにすぐに気づき、私は部屋を出ました。
「どうしよう…」と途方に暮れたけれど「本来の自分の部屋」を意識するだけで、もうその一瞬で私は元の部屋のベッドに横たわる、自分の体に戻ることができました。馴染み深い部屋を見渡して安心したことを覚えています。
幽体離脱は数え切れないくらいしていますが、これは意味が分からなくて印象的でした。どこに迷い込んでしまったんだろう?と考えても答えが出るはずもなく、こんなこともあるんだなぁと思うだけに留まりました。
それから10年ほど経ったころ。
私は既に結婚して家を出ていました。
そして何かのきっかけである夏の日、実家に帰ったことがありました。
何の気なしに自分の部屋に向かったのですが、その時ドアから見た風景にハッとしました。
10年前、私が幽体離脱で迷い込んだあの部屋だったのです。
⚫︎母がインテリアを整えていたので私の好みではなくなっていた
⚫︎母が母の感性で扇風機を置いてくれていた(私は神経質だけど母は大らか)
⚫︎私が家を出てから実家はリフォームして窓をひとつなくしていた
あの時、私が幽体離脱して迷い込んだのは10年後の自分の部屋でした…。
謎解きができたものの、行きたくもない未来に何故行ってしまったのかは分かりません。案外、時空を超えるのは凄く曖昧でふわふわしたものなのかもしれません。
前半だけだと訳がわからないですが、10年越しにオチがついたおかげでたまに人に話すことがきるようになった幽体離脱話です。こういう話が好きな人には刺さるようでとても喜んでいただけます。
ドアが境界線になってるのかな?と思ったりしましたが『どこでもドア』は空間の移動に特化していて過去や未来には行けないそうです。。